議会制民主主義について

2023年4月4日更新
ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

政治っていうと、ぼくとしてはなんか選挙のイメージが強いですかね。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ、選挙は多くの人にとって政治に直接何かできる数少ない機会だろうし、国政選挙とかの時には、テレビとか新聞とかでも政治に関するニュースとかたくさんやるようになって、街中でも選挙カーが走ったり街頭演説があったりして、政治の話題が盛り上がったりみんなの政治への関心が高まったりするからなあ。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

この国は民主主義国家だから、選挙をするんですよね。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

ん〜、まあ正確には、この国は「議会制民主主義」で政治をやることにしてるんで、選挙をやるっていう感じかな。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

「議会制民主主義」?

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

「議会制民主主義」っていうのは、みんなの中から選挙で代表者を何十人だとか何百人だとか決めて、その人たちが「議会」を開いて法律とか税金の使い方とかを決めるっていう仕組みだね。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

友達どうしとかで4人くらいで、次の休みの日はどこへ遊び行こうかとかって決めたりする場合は、たいてい、全員で話し合って決める場合が多いんじゃねえかな。そういう、全員で直接話し合って物事を決めるやり方じゃなくて、まずみんなから代表者たちを選挙で決めて、その人たちに法律とか税金の使い方とかを決めてもらおうっていうやり方だな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

なるほど。まあ、現実的に考えて、法律とか税金の使い方とかをいつも国民全員で話し合って決めるなんていうのは無理そうですしね。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

まあ、なんにしても、選挙で代表者を決めるとか、多数決で物事を決めるとかっていう、こういう民主主義の制度っていうのは、みんなにとって一番いい仕組みですよね。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

う〜ん、いや、必ずしもそうとは限らないんじゃないかな。例えば、選挙をやって代表者を決めてても、議員とかとしてみんなの未来を一番良くできる人は誰なのかとかをみんながうまく判断できなかったりすると、本当に議員とかにふさわしい人が当選できないこともあるんじゃないかな。それから、議員とかの人たちが話し合って多数決で物事を決めていったとしても、議員とかの人たちがあまり賢くなかったり国民のことよりも自分たちの都合を優先させてたりすると、結局のところ国民にとってできるだけ良い未来にはならないんじゃないかな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あっ・・・、う〜ん、それはたしかに。そう考えてみると、例えば、国民があんまり賢くなくて自分勝手な人が多くて、でもその国には頭が良くて国民思いの王様がいるとかだったら、そのままその王様に権力を持っててもらって、王様が本当に頭の良い人たちを抜擢するようにして、王様とその人たちに政治をやってもらってた方が、みんな幸せになれそうかなあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

実際、学校だとか義務教育だとかが無かった時代とかは、普通の人はたいてい政治のことなんて全然わからなくて、王様だとか幕府だとか領主だとかが政治を独占的にやってて、それはそれで国民にとってまあ悪くなかった場合もあったんじゃねえかな。まあ、政治をやる奴がそれなりにみんなのためになる政治をしてればな。あんまひどい政治をしてたりしたら、国民はみんな不幸になって、みんながまんできずに反乱を起こしたりしたとかっていうこともけっこうあっただろうけど。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

う〜ん、なるほど。まあただ、今のこの国は、みんな学校とかで教育を受けてるし、一般市民の中に賢い人もたくさんいそうだから、みんなの中から代表者を選んで政治をやってもらう方が良さそうっていうことですかね。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ基本的にはそういうことになってるんだろうと思うが、ただ、実際問題として、現状、本当に賢くてみんなの未来を一番良くできそうな人間とかが、いつも議員とかに選ばれてるかな? みんな、そういう人間をいつもきちんと見極めることができてるかな?

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

あ・・・、そう言われると、ぼくは、選挙があっても誰に投票したらいいのか全然わからないような状態だし、現状だと、本当にみんなの未来を一番良くできそうな人をいつもきちんと選べるっていう自信はないかなあ。議員とかに立候補する人とかって、たいてい直接知らない人ばっかりだし。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

う〜ん、国政選挙とかだと、普段からある程度ニュースとか見てれば、今回はこの政党の人に投票するのが一番良さそうかなあとかって思ったりする場合もあるけど、県議会選挙とか市長選挙とかだと、知らない人ばっかりでどこの政党にも所属してない人とかも多くて、誰に投票したら一番良さそうか全然わからないこともよくあるかなあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ、選挙の時には、「選挙公報」っていうのが発行されて、各立候補者の主張が横長の長方形のスペースに書かれてたりするけど、そういうのとか見ても、なんかみんな自分の言いたい分野の言いたいことを言ってるだけみたいな感じだったり、抽象的なことばっかり言ってる感じだったりで、他の人と比較してどっちが良さそうかとか考えにくかったりもするしな。それから、選挙の時に言ってることと議員になってからやってることが実際かなり違う奴とかもけっこういるしな。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

実際問題として、結局、なんか有名人だからということで投票しちゃったり、誰かに頼まれてそのとおりに投票しちゃったり、表面的に良さそうなことを言ってる人に投票しちゃったりする人もけっこういるんじゃないかな。ただそれで、本当に民主主義的な仕組みになっているかな、本当に国民みんなの未来ができるだけ良くなるような状態になっているかな。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ、議会選民主主義の仕組みっていうのは、こう言っちゃなんだけども、見方を変えれば、選挙で議員を決めたら、後はその議員たちで好き勝手に政治をできるっていうような仕組みじゃねえかな。例えば、極端な話、選挙の時は、「みんなの暮らしを豊かにします!」とかってひたすら言ってて、それでみんなから期待されて当選したら、みんなの暮らしを豊かにすることは二の次にして、自分たちが権力を握り続けることとかを最優先にして法律とか税金の使い方とかを決めたりするなんてことも、やろうと思えばできちまうんじゃねえかな。例えば、一部の人たちを優遇するようにして選挙のときにはその人たちにまた自分たちに投票してもらうようにしたり、いわゆる税金の無駄づかいで一部の人がとても得するようにしててもそれがバレるような情報公開の法律とかは作らないようにしたり、国民が本当に賢くなると本当に議員とかにふさわしい人が当選するようになって自分たちは当選できなくなるから国民が本当に賢くなるような教育はしないようにしたり、衆議院選挙をやるタイミングを自分たちがたくさん当選しやすい時にしたりとか。選挙で代表者を選んで政治をやってもらう仕組みっていうのは、みんなの未来を一番良くしてくれる人を議員とかに選べる賢さをみんなが持ってねえと、「国民主権」だとか「民主主義制度」だとかって表向きには言ってても、なんか実際は、選挙で独裁者たちみたいなのを決めてるだけで、一部の人たちの独裁制みたいなので一部の人たちだけが得してたりして、一般国民は良い未来にならなくてむしろなんか奴隷みたいな存在になっちまったりすることもあるんじゃねえかな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あ・・・、う〜ん、なるほど。たしかに考えてみると、そういう危険性もある仕組みかあ。基本的な法律とか制度とかがなんか民主主義的な感じのものになってても、それで必ずしも、みんなの未来ができるだけ良くなるような政治が行われるとは限らなさそうかあ、本当に民主主義の社会になるとは限らなさそうかあ。国民の多くが、あまり賢くなかったり、悪い政治家とかにだまされやすかったりして、みんなの未来を良くできない人とか良くしようとあまりしない人とかを議員とかにたくさん当選させちゃうと、むしろみんな損をすることになっちゃいそうかあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

そう考えてみると、議会制民主主義とかでみんながちゃんと幸せになれるには、みんながそれぞれできるだけ良い人生を送れるようにするには、「みんなが、賢くて、悪い政治家にだまされたりしにくくて、みんなの未来を一番良くしてくれる人を議員とかに選べる」っていうこととかが前提条件になるんじゃねえかな。そうじゃねえと本当の民主主義国家にはならねえんじゃねえかな。・・・さて、今のこの国はそうなっているかな? みんな、選挙の時には、どこの政党だとかどの立候補者だとかに投票したら自分の未来が一番良くなりそうか、正しく判断できているかな?



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