ポピュリズム
自国第一主義
自国民ファースト

2025年7月2日更新
ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

政治家が何かの政策を実行したり公約したりとかすると、他の人たちから、「その政治はポピュリズムではないか」とか言われることがあるな。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

「ポピュリズム」ってなんですか?

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

「ポピュリズム」は、日本語訳としては「大衆迎合主義」とか言われるけど、まあ具体的には、「みんなの人気を取ることを第一とした政治」っていう感じだな。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

みんなから人気がある政治をするっていうのは、みんなから支持されてるっていうことで、民主主義国家として良いことなんじゃないですか?

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

ところが実際はそうとも限らねえ。実際問題として、国民がみんな政治とか経済とか外交とかについて詳しく理解していてとても賢いかというと、そうではない場合も多いだろう。だから、国民の多くが、ある政策について、判断を誤ってしまったり、間違った情報を信じてしまったりすることとかもある。こういう政策をやったらこの国は良くなるとかって言われて、多くの人がそれに賛同したけれども、実際には、みんなにとって良い未来にはならないこともある。これは本当に民主主義だろうか。みんなにとって本当にできるだけ良い未来になるような政治が、みんなが本当にできるだけ良い人生を送れるような政治が、本当の民主主義国家じゃないだろうか。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

例えば、この国の国民は、いろんな税金だとか保険料だとかを、事実上、強制的に払わされている。それらをかなり負担に感じている人もいるだろうし、税金とかなんてなくそうと誰かが言えばそれに賛同する人もけっこうたくさんいるかもしれない。ただ、民主主義国家では基本的に、税金とかっていうのは、みんなの生活を便利にしたり豊かにしたり安心にしたりするためとかに使われてるはずじゃないかな。その仕組みがなくなったら、みんなの生活はかなり不便になったり貧しくなったり不安になったりするんじゃないかな。たいていの人にとってはそのマイナス面の方が大きくて、税金とかがあった方が良い人生を送れる人が多いんじゃないかな。まあもちろん、税金とかがうまくみんなのために使われていればという前提だけどね。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あ、そういえば、この国が戦争をしてた頃は、多くの人が戦争に賛成してたみたいなんでしたっけ。国だとか国軍だとかが言ううそもまざった情報とか大本営発表だとかを信じて、「欲しがりません、勝つまでは」とか言って貧しい生活にもがまんしたりもして戦争してたけど、はたしてそれでみんなできるだけ良い人生が送れたか・・・。「この国は絶対に勝利する」とかっていう情報を信じたりしてた人も多かったかもしれないけど、それはそもそも無理だったんじゃないかなあ。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

あ・・・、う〜ん、なるほど・・・。たしかに、ぼくなんかは、目先の利益につられちゃったり、まわりのみんなが賛成してたら自分も流されて賛成しちゃったり、そもそも実現不可能なことを信じちゃったりとかもしそうかなあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

まあ、ポピュリズムな政治をする政治家には、その政策が本当は国民のためにはならないと思っていながらも自分が人気を取るためにやっている人とかもいれば、その政策が本当に国民のためになると思い込んでやっている場合とかもあるだろうけど、まあどちらにしても、国民は、その政策をやったら、具体的に何がどうなって、それで本当に自分たちにとって良い未来になるかとかっていうのを、できるだけよく考えた方がいいんじゃねえかな。

ソテの顔 ソテ(28歳くらい)

あ、例えば、「自国第一主義」とか「自国民ファースト」とか「この国を偉大に」とかって言ってると、なんか良さそうに感じる人も多いかもしれないですけど、それで具体的に何をやってどんな未来になるのか、それで本当にこの国が良い未来になるのか、みんなの人生が本当に豊かで安全で幸せなものになるのか、みんなそれぞれできるだけよく考えた方が良さそうですかね。場合によっては、そう言うとみんなから人気を取りやすいからってことで言ってるだけかもしれないですかね。そういえば、「自分が大統領になったらあの戦争をすぐ止められる」とか言ってて、いざ大国の大統領になったら、全然その戦争を止められないで、「あの発言は冗談だった。みんな冗談だとわかってた」とか言う政治家もいましたかね。

コーシ先輩の顔 コーシ(35歳くらい)

まあ例えば、「自国第一主義」と言って、外国人だとか外国で作られたものだとかを排除したり不当に差別したりしたら、それでこの国のみんなができるだけ良い人生を送れるかな。他の国とかとでも、できるだけお互い協力し合っていった方が、この国のみんながより豊かで安全に暮らせるんじゃないかな。その方が本当の、「自国第一主義」「自国民ファースト」なんじゃないかな、自国の国民からも他の国の人たちからも本当に偉大な国だと認められることになるんじゃないかな。まあもちろん、急に外国人が増えすぎたり、食糧とか軍事兵器とかを他国に頼りすぎたりしちゃうと、この国のみんなにとって良い未来にならない場合もあるだろうから、そういうところは相手の国とかともよく話し合いながらできるだけうまくやっていった方がいいと思うけど。

サキノブの顔 サキノブ(20歳・学生)

ああなるほど、「自国第一主義」とかって言ってても、本当にそれがこの国のみんなにとって良い未来になるとは限らないかあ。

ソータローの顔 ソータロー(35歳くらい)

ちなみに、例えばある政治家が「自国第一主義」って言ってると、マスコミとかも、その政治家を、「自国第一主義の政治家」とかっていうふうにニュースとかで平然と紹介してたりするようだけど、その政治家の政策が実際にはこの国のみんなにとって良い未来にならないものなら、それは、本当は「自国第一主義の政治家」ではなくて、事実上、マスコミとかもみんなを誤解させてるとかだましてるとかいうことになるんじゃねえかなあ。そして最終的には、マスコミとかの方もみんなから信頼されなくなっちまったりするんじゃねえかなあ。



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